ダーウィンの危険な思想
- 作者: ダニエル・C.デネット,Daniel C. Dennett,山口泰司,大崎博,斎藤孝,石川幹人,久保田俊彦
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2000/12/01
- メディア: 単行本
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ともかく長いんで,すべてをきちんと丁寧に読んだとは言えないんですが,それでもかなり時間をかけて読みました.進化についてきちんと考えるにはとても役に立つ気がします.
実は今まで拾い読み程度できちんと読んではいなかったので,読み終わって少しほっとした.5年以上,積ん読でした.
以下メモ.
- 童謡「どうしてかしら」に内包される伝統的な価値観はダーウィンの思想によって危険にされられている.この本はそれを擁護するするための試みである.
- 今日において地上の生物の多様性が進化によって作り出されたことを疑う人は誰であろうと無知なだけだ.許し難いほどの無知である (p. 63).
- クレーンとスカイフックは違う.前者はリフティングをこなすあり得るメカニズムに対し,後者は想像上のありえないものである.
- スノーは2つの文化の中で科学の偉大な発見を「科学上のシェイクスピア」と称して絶賛したが,あるいみで彼は根本的な考え値以外をしている.シェイクスピアの演劇はシェイクスピアの演劇であり他の誰のものでもないのに対して,科学上の発見は結局は誰のものでもないからだ.
- 生物学では進化の視点から見るのでなければ何も意味をなさない.Dobzhansky, 1973
- 適応主義者が書く想像は「なぜなぜ物語」と呼ばれる.語源はキプリング名付けたのはグールド.
- 科学は正しくなされなければ,今も人文科学のひとつである.
- 進化論の仕事をしていると誰で喪が気付かざるをえないことだが,この領域で仕事をしていない人の大部分は仕事をしている人の一部はダーウィン理論が強く間違っていると信じたがっているMaynard Smith, 1981.
- ウィルバーフォースオックスフォード司教「君がサルから受け継いだ血筋は祖父の系統か,それとも祖母の系統か?」ハクスレー「サルを祖先に持っていることは恥じないが真実をあいまいにすることに天賦の才を使う人間と血がつながっていることは恥ずかしく思う.」
- 睡眠の適応的意味
- 学者とはつまり蔵書が今ひとつの蔵書を作り出していくときの一筋の道に過ぎない.
- 遺伝的行動が止まると条件付けプロセスによる遺伝的変更可能性がそれに取って代わる,Skinner 1953
- チョムスキー.人間が困惑する事柄は解決可能な問題と解決不可能な神秘に分類される.自由意志はそうした神秘のひとつである.
- 言語や翼のようなシステムの場合では,それに起きたであろう一連の淘汰は想像するのでさえ容易でない.チョムスキー
- ほとんどのひとびとは自分のことを遺伝子の生き残りを確保するためにプログラムされたのろのろ動くロボットだとあ思いたがっていない.