不思議の国日本

オーストラリアには日本に行ったことがある人がたくさんいます.ただの旅行でなく年単位で滞在した人も決して少なくありません.そのため日本に対する理解はアメリカやヨーロッパの国々より進んでいますし,日本人に対するイメージもおおむね悪くありません.

昨日,日本で2年ほど働いていたBとお茶を飲んでいて,おもしろい話があったのでメモ.

Bは日本での想い出を語りながら,滞在2日目にものすごく驚いたことがあると話し始めました.

「いろいろ買うものがあったから,なんでもそろっているとホテルで言われたデパートに行ったんだ.開店前についたので少し待って,開店と同時に店に入ったんだ.いやー,そのときほんとにびっくりしたよ」

さて,Bはいったい何にびっくりしたんでしょう?

「デパートの人がみんなでオレにむかって何か叫んでくるんだ.すごくびっくりした.オレいったい何をやっちゃんただろう?捕まるのかな?とかパニックになりかけたよ.」

言葉も分からず,慣れない異国でただでさえ緊張しているときに,店に入ったとたんみんなから叫ばれたら,それはびっくりしますよね.でも,いったい何でそんなことになったんでしょう?

で,いったい店員たちがなんて言ってたのか聞いてみると

「そのときはわかんなかったけど,『いらっしゃいませ』って言ってただけなんだよね.あとでそれが分かったときはホントにおかしかった.」

なるほどねー.言葉が分からなければ,いらっしゃいませっていわれてもなんだかわかりませんわな.また,アフリカ系,インド・ヨーロッパ系のひとはアジア系の人の表情を読みとることが一般的に苦手なので,日本人がにこやかにしていても,それがいまいち伝わらないのかもしれません.で,歓迎の意味のいらっしゃいませがBには伝わらなかったわけです.

外国に住むってのはそういう小さいことも含めて少しずつ克服していくことなんだと改めて思いました.