メルボルンの治安(5):Postcodeで見てみよう

 メルボルンの治安に関してすでに4つエントリーを書きました.

メルボルンの治安(1):治安比較における方針 http://d.hatena.ne.jp/lateral55/20050310
メルボルンの治安 (2):日本との比較 http://d.hatena.ne.jp/lateral55/20050311
メルボルンの治安 (3):Zone 1における比較 http://d.hatena.ne.jp/lateral55/20050318
メルボルンの治安(4):Zone 1における比較その2 http://d.hatena.ne.jp/lateral55/20050405

今回はPostcodeごとの犯罪件数を比較した資料をご紹介します.地域別の比較としてはこれが最小単位になると思います.

資料はこちら.
http://www.police.vic.gov.au/showContentPage.cfm?contentPageId=10759

毎度のことながら,Victoria Policeの統計を参照しております.今回の資料はPostcodeごとに過去5年の犯罪件数を比較したものです.ポストコードは,およそひとつのsuburbに対応しています.ですから,この資料によってsuburbごとの治安比較が可能になります.

これまで,シティの南と東の治安が良いと何回か書いてきました.しかし,これではあまりにも範囲が広すぎますし,参考にならないかもしれません.また,南と東の中にも治安がそれほど良くないところもあれば,北や西でも治安が良いところもあります.例えば,治安がよいとされるBayside市(参照,メルボルンの治安(4):Zone 1における比較その2)の中でも,かなりの違いがあります.例えば,Bayside市の中で,Brighton とBrighton Eastは隣のsuburbで,Postcodeも3186, 3187とひとつ違いです.しかし,比較的大きな商店街や海沿いの行楽地を含むBrightonの総犯罪件数は,1433件,一方,住宅地であるBrighton Eastでは480と1/3になっています(どちらも2003-2004年のもの).

また,比較的安全であるとしたZone 1をこえた地域でもいくつか非常に犯罪件数が多い地域があります.例えば,Springvale, Boxhill, Claytonなど東アジア系,Coburgなど中東系の移民が多い地域は犯罪件数が非常に多くなっています.

実際,家探しをするときにはsuburb単位でどこに住むか考えることも多いと思います.Suburbによって雰囲気はだいぶ違います.公園,道路の状態や,周辺の学校レベル.公共サービスの程度はびっくりするほど違うことがあります.suburbが違えばまるで違う都市に住んでいるといっても良いくらいです.犯罪件数の少ないsuburbは,地域の公立学校の評判も良く,きれいな公園が多いなど環境面も優れていることが多いです.ですから,今回ご紹介したVictoria Policeの資料は,治安を含めた居住環境を判断する上で非常に有効であると思います.

興味のある方は上記のファイルをダウンロードしていろいろ検討してみてください.

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