Could it happen here? Yes and no, say experts

http://www.theage.com.au/news/national/could-it-happen-here-yes-and-no-say-experts/2005/12/12/1134236003150.html

数日前からSydneyの南の地域で人種間の対立が発端となった暴動が続いています.今,世界中で起こっているアラブ系とヨーロッパ系の争いです(暴動そのものについては以下の記事をお読みください.Rioters stockpile weapons).オーストラリアは比較的人種差別がない国だと言われていますし,わたしもメルボルンに住む限りそう思います.しかし,このようなニュースに接すると現実として人種差別があり,暴力的な爆発を伴うものなのだということが実感されます.

今日,冒頭にリンクした記事は同じような暴動がメルボルンでも起こるかに対する専門家の意見です.大学の学者などはヨーロッパ系(特にアングロサクソン)の他の民族に対する驚異は,オーストラリア国内で大きな違いはないと考えています.また,ヨーロッパ系の住民の中にテロとの関係からアラブ系を特に敵視するものも多いようです.このように考えるとメルボルンで,暴動が起こったとしても不思議ではありません.

一方で,イスラムコミュニティーの代表者や,多文化主義に関する公的機関の責任者は,メルボルンでは異文化交流が盛んであること,Sydneyのようにアラブ系の犯罪集団ができあがっていないことをあげ,暴動は起こらないという見解を出しています.

どちらの見解が正しいのかはわかりませんが,マイノリティーのひとりとしては頭の痛い問題です.たとえ交流が盛んであっても,暴動を起こす人種差別主義者はおそらくその交流に関わっていないでしょう.実際,少し田舎に出ると非ヨーロッパ系の人間を見かけることはほとんどなくなります.そういったなかで不健全な人種観が形成され,すこしずつ憎しみが増幅していくのかもしれません.

会って話せば,多くの人は普通にいい人なんですけどね.それがなかなかわからない.簡単なようで難しいですね.