Church imperilled by gays: archbishop

http://www.theage.com.au/news/national/church-imperilled-by-gays-archbishop/2006/02/02/1138836372860.html (theage.com.au)

シドニー大司教が同性愛者をキリスト教者としてどう扱うかで困っているわん,という話.

オーストラリアは多文化主義というのを国策として標榜しています.これは海外からやってくる異民族の文化だけでなく,同性愛者のような必ずしも多数派ではない文化も保護するという政策です.そういう政策のせいもあってか,メルボルンでは町中にはゲイフレンドリーの店であることを示すレインボーフラッグを掲げた店も少なくありません(もちろん多くもありません).

だからといって差別がないわけではないのです.例えば,タスマニア州では同性愛が法律で禁止されています.同性愛であることで教育実習生が研修先の小学校から受入を拒否されたなんてニュースもヴィクトリア州でもありました.

そして,この記事でも取り上げたように,戒律の面で比較的寛容なイギリス系のキリスト教会ですら,まだ同性愛を罪であるととらえています.日常生活から宗教的な色合いは薄れてはいますが,オーストラリアにおけるキリスト教の影響力はまだまだ強い.なんだかんだ言っても教会の数はものすごく多いですし,信者でなくとも教会が行うさまざまな活動(プレイグループ,リサイクルショップ,バザー,コンサートなどなど)には関わる機会が多くあります.宗教的行為が習慣として残っていることも多いです.

でもまあ,同性愛を頭から否定したり,攻撃したりするのではなく,「困ってる」というところにわたしとしては変化の兆しを感ずるのですね.まあ,同性愛者といっても実際にあって話してみれば,当たり前ですがみなさん性的指向以外は多くの人とかわりないですし,宗教的な禁忌以外にそれを明示的に禁止しなければならない理由がない以上(わたしはないと思うのですが),時間はかかるかもしれませんが変化していってほしいと思うのです.

外国人も同性愛者もみんなオーストラリアに住んでる以上はオージーですよってな,ある意味おおざっぱで太っ腹な田舎じみた暖かさがオーストラリアの良いところだとわたしは思っています.