メルボルン日本食事情(1)

「わたしは一生みそ汁なんて飲まなくて平気」
「魚とか食べなくても別に平気です.肉好きだし」
「特に好き嫌いないんで,外国の食事でも平気ですよ.海外旅行で困ったこともないですし」

なーんて言うひとの半分くらいは数ヶ月もすると前言を撤回します.わたしがそうです.わたし自身,日本にいるときから肉ばかり食べていましたし,日本食も大して好きだとは思っていなかったのですが,来てみると違いました.

来豪当初,しばらく電気炊飯器がなかったこともあり,米を食べない日が1ヶ月ほどつづきました.そのあとひと月ぶりに食べた米の飯はうまかった.一緒に食べたみそ汁もホントにうまかった.いやもうマジで.

日本にいた頃は汁物なんか食事についていなくとも別に気にもしなかったのですが,ひと月ぶりに湯気の出るみそ汁と白いご飯を食べたときは,心の底から感嘆のため息をついてしまいました.「たてもの探訪」の渡辺篤史ばりの感嘆ですよ.声出してため息をつく勢いでした.

メルボルン日本食はとても人気があるのでレストランも多く,スーパーやアジア食材品店で食材も比較的簡単に手に入ります.ただ,やはり質に問題があるんですね.レストランは安いところだと中華料理に「ほんだし」を混ぜたよくわからないものを出します.つーか,おまえ日本料理食べたことないだろう?ってものが出てきます.カツ丼と称してシュニッツェルの上に,冷凍野菜の混じったオムレツが乗っかったものが出てきたときはかなり衝撃を受けました.たぶん写真で見たカツ丼の見た目だけをまねしてつくってるんでしょう.ひどいもんです.

まあ,高いところ,日本人料理人が一生懸命頑張っている店はそれなりなんですがそれほど多くはありません.よく調べないで行くとひどい目に遭うことは請け合いです.

個人的には,ほとんどの店よりも自分でつくった方がうまいと思っています.でも,自分でつくるときには食材の調達でまた大変なんですよね.

食材調達の話はまた次回ということで.