研究者人生双六講義
- 作者: 入来篤史
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/02/22
- メディア: 単行本
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研究者たるものの心構えについて,東京医科歯科大の大学院生向けの講義をまとめたもの。大学院重点化以降生じた大学院生の過剰供給状態が続いたからこそうまれた講義なのかもしれません。それまで一子相伝的に伝えられてきたものをシステムとして伝えていく必然性が出てきたのかもしれません。崩れなんかの問題もここのところだいぶ深刻ですし。
さて,内容ですが,非常に目線が高い。目指すなら超一流を志せ!というものすごいポジティブなメッセージがここそこにあふれています。著者は心理学関連の本によく登場する著名な生理学者なので,多少の違いはあるものの,基礎系の心理学者には理解しやすい部分が多いかもしれません。
まわりに偉い人,すごい人がいない人はこれを読むと姿勢がよくなるかもしれません。
この手の本を出している人に白楽ロックビルがいますが,彼の本に比べるとに比べると抽象的でイイ意味での精神論になっています。