ちょっと感ずるところ

 昨日のトラックバック先の,ロテ職人(さん)の臨床心理学的Blogのコメントで,わたしは,

>心理学に関わる人たちがメディアでもっと正しくおもしろいものを発信できるといいんでしょうね.

なんて述べたわけです.偉そうに.

 で,偉そうに書いたくせに,自分について考えてみると,「正しく,おもしろい」ものを一般に向けてほとんど発信していません.特にメルボルンに来てからは,論文と学会発表を除いて,公に知識を全く発信していません.ゼロです.

 研究者ですからそれで充分という考え方もあります.でも,もうちょっとなんか世間様に発信するべきではないのかなあとわたしは思います.わたしの研究は非常に基礎的なもので,成果がすぐにお金になったり,ヒトを救ったりするものではありません.だからこそ,研究成果だけでなく,研究を続ける上で身につけた知識やスキルをできるだけ多くのヒトに伝えていくことが必要だ考えています.

 日本にいた頃は,大学で一般教養の講義をしたり,おじいさんおばあさんの集まる公開講座で話したり,入門書の一部を書いたりと,ある程度は世間に情報を発信していました.

 でも,今は何にもやってないんですね.こっちでは講義を持っていませんし,入門書も書いてません.日本語の場合授業で使うのがたいてい前提になるので書けません(新書など有名な人が書くものはべつ).英語で既存の入門書を超えるものを書くのはまだ無理です..

 では,何ができるか.とりあえずブログでなんか書いてみるのがいいのではないか.そう考えたわけです.

 あともうひとつ感ずるところがあったのは,ロテ職人さん態度です.

 一連のコメントに関して,


>ありがとうございました。勉強になりました。
>大変感謝しております。
>
>やっぱりこんなエントリーでも書いてみるものだなぁと正直に思いました。


という,なんつーか,潔いかっこいいコメントを返してくださったわけです.漢です.

 そしてさらにこんなエントリまで追加されたのです.もう一度言います.漢です.

 で,漢を感じたわたしは,ともかくなんか書いてみるべきだなあ,間違ってたら素直に認めるべきだなあとおもったわけです.単純だけど.

 よーするに,

元気があればなんでもできる(A. 猪木)
 
ということで,もっといろいろやってみようと.で,実践にうつした第一歩が昨日のエントリーです.

 人気のブログにトラックバックを出したり,さらに結果としていくつかトラックバックをいただいたりできたのである程度は情報発信になったのかなあと考えております.